紅乃先生のアニメ講座！

紅乃先生の為になる様でならない話〜アニメの制作費及びアニメの制作委員会とは〜

まずは実際の制作費ってどれくらいかって話です。
テレビ局にも拠るんですが、制作費の決定の大元はNHKにあります。NHKが30分いくら、という金額を決めたら、そのときの30分番組の制作は他局もそれに合わせるんです。
どこで作っても同じなのか？って言うとそうでもないんですね。
NHKと同価がフジ。日テレ、テレ朝、TBS、テレ東、という順番で制作費が決まっています。
アニメはNHKで作るのが一番なのかって言うと、フジが一番です。
何故なら、フジにはCMが入ります。したがって実質20分。NHKはCMが無いため25分以上作らなければならないので、金額にすると500万以上差が出るからです。
ちなみにこれはあくまでテレビ局から作品を作ってほしいと頼まれた時のみの話。
今のアニメの多く、深夜アニメは作って放送枠を買っているためこれはあまり適用されません。
今、局から作品製作要請を出してるところはNHKとフジのノイタミナ、そしてテレ東のみで、他のは制作委員会方式で自分たちで作ってます。

制作委員会方式。
簡単に説明するとアニメ会社自体が放送枠を買って放送する方式です。
これは利益が出るのか？
売れれば出る。
目安としては、DVDが3500枚売れて利益100万程度。1万枚売れて利益がやっと500万
しかも、会社単位で。
DVD補填じゃ次作品が作れるほどの利益は見込めないです。
っていうか、もともとの制作費が少ないため作品を作っても赤字。
DVD補填という形は最初から崩壊しているんですが、パチンコマネーやファンドマネーは制作費自体が高い。
したがって作品を作ることで黒字になる。
という自転車操業を繰り返してアニメ業界は成り立っています。
(某蒼穹のファフナーはぶっちゃけ当初は赤字。パチンコとゲームなどの二次使用料で黒字になってます)

因みにアニメ会社自体が利益を出す為には、上記のファンドマネー。所謂、版権料、二次使用料を稼がないといけないんですが、そんな事が出来るのは、制作委員会方式で制作費を自分たちでも支払っているか、あるいは自社で全額制作費を出している会社です。
ただ、自社で制作費を払う代わりに、版権を持てる会社は数社のみで、残りはほぼ制作費のみでの賄い。
何故なら制作費が膨れて、版権を出資側に回してしまうから。
CDとかの売り上げとかも制作側には回らないので、これでは立ち行かないんです。

じゃあ、一話につき大体どれくらい予算がかかるんだ？って言うと、まともな資金回転で考えれば一話に付き1200万〜1500万。
版権などをすべて出資側に渡せば大体１５００万貰えるんで、トントン。
これにプレス代や広告費がかかるとマイナスで、それをDVDで補填する、と。
ちなみに制作費を自分たちも出してる、あるいは版権量を自分たちで持つ会社は８００万〜１２００万で作る為、マイナス。
枚数制限などをしても、一話に付き１００万くらいのマイナスが出る。１年通してやるのが恒例なので５２００万ほどマイナスになります。その分グッズなどを売って版権料を稼ぐ。
東映さん(プリキュアやら戦隊もの)はそうして利益を出してます。
利益はとしては、営業努力が実れば１００億単位の利益が見込める。低くても２０億は出している。

アニメ会社単体だと辛い制作委員会方式ですが、スポンサーを用意して版権料を分散させれば利益が出ます。
が、ちょっと前のアニメブームから時間が経つとスポンサーからは「アニメは売れない」って認識が出てきまして、深夜アニメについては減少傾向にあります。
右も左も同じような作品が多いようなのが悪いんですけどね。

長く書きすぎて日本語になってるか不安です。
微妙だったら書き直す。

最後に。
声優さんの配役を決定する権利は誰に、何処にあるのか。
それはDVD発売・販売元のメーカー、レーベルにあります。
簡単な話、キングレコードさんには必ずと言って良い程、堀江由衣、白石涼子、野中藍、ちょっと昔なら林原めぐみが配役に入ってます。
自分の抱えている声優アーティストを前に出したり、テーマソングを歌ってもらったりしてるからですね。
制作会社にも決定権はありますが、基本的にはDVD発売・販売元のメーカーになりますね。
売れなきゃいけないんで。

メーカーさんで儲けてたのは、ジェネオン、キングレコード、角川書店辺りが鉄板だったんですが、今だとアニプレックス、ポニーキャニオンの伸びが凄いです。

まぁ、理由は言わずもがなですけどね。