あるところに子供の頃から力が強く、武芸に秀でた少年がいた。
少年は青年になったある日、自分の父親が世界に名だたる英傑である事を知る。
まだ生きている父親に会う為に青年は旅に出た。

旅の途中、賊に襲われ負傷した青年はある良家に拾われる。
良家にはとても美しい女がいた。
その美しさからあらゆる男性からの求婚を受けていたが、その女は断り続けていた。
理由は1つ。
自分よりも弱い男性に興味が無いからである。
並みの男などあっと言う間に倒してしまうという女に青年は興味を持った。
自分よりも強いのかと。
青年が女に一騎討ちを申し出ると、女は快く引き受けた。
お互いに馬に乗り、一直線にぶつかり合う。
50もの打ち合いの末、女は落馬する。
青年は勝ったのだ。
女は青年から手を差し出され、立ち上がると青年に「気に入った、私を貴方の嫁にしてほしい」と言う。
青年は自分が父親を探して旅をしている事、完治したから家を出る事を告げるが、女は頑なに一緒にいたいと言い、いっそ旅についてくとまで言い始める。
旅は道連れはとは良く言うもの。頑固な女に渋々ついてくる事を了承した。
一人旅が二人旅になり、青年は目的の場所へと向かう。

その後、とある村に宿を求めて行き着く青年と女。
その村は山賊に襲われ、食糧に困っているという事を聞いた青年は、女と共に山賊退治へと向かう。
山賊のアジトへ辿り着いた青年と女は奇襲をかける。
数百とも居るであろう賊を切り伏せる二人。
女に促され青年は先へと向かう。数百を誇る山賊であろうとも、頭を倒してしまえば烏合の衆だ。
だが、青年の前に二人立ちはだかる。齢18にも満たない二人の姉妹だ。
この姉妹、少女ながらにして豪傑だった。
さすがに青年も最初は苦戦した。だが、苦戦したのは最初だけ。1対2という数の不利も物ともせずに捩じ伏せ、頭領を倒しに向かう。
青年は何度も敵に襲われるも頭領のところまで辿り着く。
しかし、頭領はあっさりと降参する。たった二人で賊の大半を倒してしまう様な人間に抗う事はしないとの事だ。
食糧を取り返した青年と女。
村に戻ろうとする二人に呼び止める声。
先ほどの姉妹だ。
姉妹は共に言う。
その強く、凛々しい姿に惚れた。姉妹共に嫁にしてほしい。と。
女は止めたものの、青年はもう何人嫁が増えようと関係ない。ついてくるなら好きにしろ。と言い、二人旅が四人旅になる。

四人旅は波乱もあったが、目的の場所へと着く。
生まれて初めて父親に出会う青年。
青年の旅は父親に出会う為だった。
青年の旅は此処で終わりなのか。
いや、青年は父親の為、国の為、自分に付き従ってくれる嫁の為に戦う事を誓う。
そう、青年の旅はまた此処から始まるのだった。





飽きたので終了。
何の話かと言うとQMAで三国志検定が始まったのでちょいとした小噺として、「花関索」についての話でした。
色んな訳、説があるんですが、好きな物をごった煮でお送りしました。
青年は関索。女こと嫁その1が鮑三娘。姉妹こと嫁その2、その3が王桃と王悦。
史劇では花鬘という嫁その4がいたりします。
読み方を書かない辺りに僕の優しさが溢れてますね☆
しかし、これなんてエロゲ?

コメント

シャルロット・デュノア
2009年8月3日5:37

関索が本当の三国志にいたらもうちょっと蜀は頑張ったんだろうなぁ><

紅乃
2009年8月3日16:42

>ザッパさん
関索は一応演義に登場しました。
南蛮討伐時に亡くなりましたが。
蜀は老兵に頼りきりだったんで関索の様な若い将がいたらまた話が違うんでしょうね。

シャルロット・デュノア
2009年8月5日12:39

演義は創作なのが残念…。
蜀は、もっと呉と連携できてればよかったのに…
まあ自分の脳内では袁紹が統一してまry

紅乃
2009年8月6日1:04

>ザッパさん
その呉との連携を断ち切ったのが関索の親父の関羽だったり、呂蒙だったり。

袁紹は軍師の言うこと無視したり、軍師同志仲が悪かったりで運が無いのが残念ですね。

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